「第14次労働災害防止計画」について労働政策審議会が答申
死亡災害5%以上減少、死傷災害2027年までに減少
「第14次労働災害防止計画(案)」について概要が公表されました。
労働災害防止計画は、労働災害の防止のために、国、事業者、労働者等の関係者が重点的に取り組む事項を定めたものです。第14次計画は、2023年度(令和5年度)を初年度とする5年間を対象としたもので、計画の目標と重点対策は次のとおりです。
<計画の目標>
重点事項における取組の進捗状況を確認する指標(アウトプット指標)を設定し、アウトカム(達成目標)を定める。
●労働者(中高年齢の女性を中心に)の作業行動に起因する労働災害防止対策の推進
・主なアウトプット指標:転倒災害対策(ハード・ソフトの両面からの対策)に取り組む事業場の割合を50%以上とする 等
・主なアウトカム指標:転倒の年齢層別死傷年千人率を男女ともその増加に歯止めをかける
●高年齢労働者の労働災害防止対策の推進
・主なアウトプット指標:「エイジフレンドリーガイドライン(高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン)」に基づく取組を実施する事業場の割合を50%以上とする
・主なアウトカム指標:60歳代以上の死傷年千人率を2027年までに男女ともその増加に歯止めをかける
●労働者の健康確保対策の推進
・主なアウトプット指標:メンタルヘルス対策に取り組む事業場の割合を2027年までに80%以上とする 等
・主なアウトカム指標:仕事等に関する強い不安、ストレス等がある労働者の割合を50%未満とする
<計画の重点対策>
次の8つの重点を定め対策を推進する。
●自発的に安全衛生対策に取り組むための意識啓発
●労働者(中高年齢の女性を中心に)の作業行動に起因する労働災害防止対策の推進
●高年齢労働者の労働災害防止対策の推進
●多様な働き方への対応や外国人労働者等の労働災害防止対策の推進
●個人事業者等に対する安全衛生対策の推進
●業種別の労働災害防止対策の推進
●労働者の健康確保対策の推進
●化学物質等による健康障害防止対策の推進